低侵襲緑内障手術(ミグス:MIGS、minimally invasive glaucoma surgery)は、従来の緑内障手術よりも、侵襲が少ない緑内障手術です。
目的は、眼圧を下げて、緑内障の視野障害の進行を抑えることです。
特徴
手術侵襲が少ないため、トラベクレクトミー(緑内障濾過手術)に比べて、手術時間は短く、手術合併症が生じるリスクは濾過手術より低いです。このため、緑内障濾過手術に比べて、術後管理における通院頻度も少なくすみます。
白内障手術と同時に行われることが多いです。
眼圧下降効果は、濾過手術より少し弱いです。
※眼圧下降の効果は、受ける人によって違います。
当院で行う手術の種類
マイクロフックを使用する流出路再建術(眼内法)
線維柱帯(目の中の水〔房水〕が、目の外に抜けていく排水溝のような部分)の内側の壁を切開して、線維柱帯における房水の通り抜けを良くするのが目的です。
切開部から出血を生じますが、生じた出血は、自然に吸収されて無くなります。このため、術後、眼内の出血が吸収されるまで(約4日間)、少し霞みます。
iStent(アイステント)を使用する眼内ドレーン挿入術
チタン製の小さい器具(ステント)を線維柱帯に留置して、線維柱帯からの房水流出を改善します。
適応
主に初期~中期の緑内障
眼圧コントロールが不良で、さらなる眼圧下降が必要な場合
緑内障点眼薬を減らしたい場合
手術合併症
目の中の出血
ほとんどの場合、目の中の出血は術1週後までに吸収されて無くなりますが、出血が吸収されるまで、少し霞んで見えづらい状態になります。
目の中の出血の量が多い場合、稀に目の中の出血を除去する処置が必要になります。
眼圧の一過性上昇および低眼圧
稀に、術後、眼圧が一過性に上昇する場合があります。
アイステント治療の場合
留置したステントの位置異常が生じると、ステント除去が必要になる事もあります。
眼圧下降効果が不十分
眼圧下降効果が不十分な場合、緑内障濾過手術などの他の手術治療が必要となります。
費用
※70歳以上で、保険負担割合が1割・2割の場合、保険制度における1か月の外来治療費における自己負担の上限度額は、1万8千円です。
(自己負担の上限度額は、人それぞれ異なりますので、これより低い治療代金の場合もあります。)
手術費用
自己負担1割:白内障手術と同時に行う場合:約1万8千円
自己負担1割:単独手術の場合:約1万6千円
自己負担2割:約1万8千円
自己負担3割:白内障手術と同時に行う場合:約7万円
自己負担3割:白内障手術+アイステント手術:約9万円